FX(外国為替取引)は、日中のみならず早朝や深夜にも取引が可能な投資手段です。
これにより、日中忙しい会社員や主婦も取引に参加できます。しかし、FXが24時間365日可能なわけではなく、取引できない時間帯も存在するため注意が必要です。取引ができない時間を理解せずに取引を始めると、大きな失敗のリスクがあります。
今回は、FX取引が可能な時間と不可能な時間について解説します。
また成長意欲のある投資家が取引できない時間に行うべきことも提案します。
取引可能な時間

FX取引は、基本的に「月曜日の7時頃から土曜日の6時頃まで」という時間枠で行うことができます。この取引不可の時間帯は、ほとんどのFX取引所で共通しています。しかし、取引が再開される正確な時間は取引所によって異なるため、注意が必要です。
例えば、取引所Aでは取引が朝の3時から可能になる一方で、取引所Bでは8時からといった違いがあります。したがって、具体的な取引時間については、ご利用のFX取引所の公式サイトで確認することが重要です。これにより、各取引所の開始時間を把握し、取引計画を適切に立てることができます。
夏時間(サマータイム)と冬時間(米国標準時間)
米国のサマータイム制度により、夏季と冬季でFX取引の可能な時間帯が変化します。このため、夏時間と冬時間が適用される期間を把握することが重要です。サマータイムでは時計が通常より1時間進められ、冬時間では標準時間に戻ります。これにより、取引市場の開閉時間が季節によって異なり、トレーダーはこれらの変更を考慮して取引計画を立てる必要があります。
| 期間 | |
|---|---|
| 夏時間 | 3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで |
| 冬時間 | 11月の第1日曜日から3月の第2日曜日まで |
| 月曜日 | 火曜日〜金曜日 | |
|---|---|---|
| 夏時間 | 7時ごろから翌日5時50分ごろ | 6時ごろから翌日5時50分ごろ |
| 冬時間 | 7時ごろから翌日6時50分ごろ | 7時10分ごろから翌日6時50分ごろ |
実際に取引ができる時間はFX取引所によって異りますので、詳細はご利用の取引所の公式サイトで確認しておきましょう。
取引ができない日にち・時間
土日や取引所のメンテナンス期間中は、FX取引ができないことが一般的です。この間、エントリー、ポジションの変更、決済などの取引活動は一切行えません。
さらに、FX取引所によっては、年末年始やクリスマス期間も取引が停止する場合があります。FX取引ができない特定の日付や時間帯について詳しく説明します。
土日
土曜日の6時ごろから月曜日の7時前までの期間、FX取引は行えません。この時、東京市場からニューヨーク市場に至るまで全ての市場が閉じており、チャートは停止状態になります。この間にエントリーや決済の注文を試みても、受け付けられないことが一般的です。
FX取引所のチャートはこの期間中止まるものの、インターネット上の他のチャートは動いていることがあります。土日の市場の動きを確認したい場合は、「通貨ペア名+相場」というキーワードで検索すると良いでしょう。これにより、休業時間中の市場動向を把握することが可能です。
取引所のメンテナンス時間
FX取引所は、新機能の追加や既存機能の調整を行う際に、メンテナンスのため一時的に全機能を停止することがあります。このメンテナンス期間は通常、事前に告知されるため、取引所からのメールやニュースレターなどを定期的に確認することが重要です。このようにして、メンテナンスによるサービス停止の情報を事前に把握し、取引計画に影響が出ないように対処することができます。
年末年始
年末年始は、世界中の市場で休業期間になるため、ほとんどのFX取引所が12月31日から1月2日まで取引を休止する傾向にあります。休業の具体的な日程や期間は、利用しているFX取引所の公式サイトで確認するのが最善です。
また、年末年始休暇を前にした12月29日や30日は、多くのトレーダーがポジションを解消することが多く、市場が不安定になることがあります。そのため、ポジションを持ち越す予定がない場合は、12月28日までにポジションを清算しましょう。
クリスマス
クリスマス期間中、ロンドン市場とニューヨーク市場は休業となるため、取引が可能なのは東京市場のみです。このため、クリスマス当日に取引できる時間は朝7時から午後3時までと限られています。午後3時以降は市場が閉まり、チャートが動かなくなり、注文が受け付けられなくなるので、この点には特に注意が必要です。
クリスマスには、東京市場にトレーダーが集中し、市場の動きが通常よりも不安定になることが多いです。この期間は大きな利益のチャンスがありますが、同時に損失のリスクも高まります。そのため、クリスマスに取引を行う際は、特に慎重な判断が求められます。
取引が活発な時間帯

FX市場はほぼ24時間取引可能ですが、特定の時間帯に市場活動が特に活発になることがあります。これらの時間帯に集中して取引することで、短時間で効率的に利益を得る機会が増えます。多くのトレーダーが市場に参加するため、インジケーターの動きも通常より予測しやすくなる傾向があります。次に、取引活動が特に活発になる主要な3つの時間帯について解説します。これにより、トレーダーは効果的な取引戦略を立てるための参考情報を得られるでしょう。
8時から10時
8時になると、市場規模が大きい「東京市場」が開始します。この時間帯には多くのトレーダーが市場に参入するため、相場に動きが出始めることが予想されます。特に、午前9時55分から10時にかけての仲値発表後は、市場の値動きが非常に活発になる傾向があります。これは、輸出入業者がこの時間に集中して取引を行うためです。
ドル円ペアを取引するトレーダーにとっては、「ゴトウ日」(5日と10日)も重要な日です。これらの日には輸出入を行う企業が大量にドルを購入するため、ドル高・円安の動きが見られることが多いです。これらの情報を活用することで、取引のタイミングや戦略をより効果的に計画できるでしょう。
15時から19時
16時になると、世界最大の取引量を誇る「ロンドン市場」が開始します。実は、多くのトレーダーはロンドン市場の開始前、つまり15時から、アーリーロンドンと呼ばれる時間帯に取引を開始しています。ロンドン市場の特徴として、ユーロや英ポンドなどの欧州系通貨ペアの値動きが特に活発になることが挙げられます。これらの通貨ペアを取引するトレーダーは、この時間帯に積極的な取引を行うことが推奨されます。
また、ロンドン市場はトレンドが形成され始める時間帯でもあります。市場の動きを正確に分析し、トレンドの方向を早期に把握することができれば、大きな利益のチャンスがあります。しかし、この時間帯はリスクも高まるため、リスク管理と資金管理には特に注意を払う必要があります。これにより、効果的かつ安全な取引戦略を実行することが可能になります。
21時~2時(26時)
21時からニューヨーク市場が開始し、この時間帯はロンドン市場で形成されたトレンドが一層強まるとされています。トレンドにうまく乗ることができたトレーダーは、この時期にポジションを維持し、利益を最大化するチャンスがあります。
また、21時以降は、為替市場に大きな影響を及ぼす重要な経済指標が発表されることが多い時間帯です。このため、相場が不規則に動くことがあり、リスク管理と資金管理には特に注意が必要です。深夜2時にロンドン市場が閉まると、市場は徐々に落ち着きを見せます。この時間以降はポジションを解消する適切なタイミングを見極めることが重要になります。これらの知識を活用することで、効果的かつ安全な取引戦略を実行することが可能です。
取引が少ない時間帯(値動きが小さい期間)

活発に動く時間帯がある一方で、相場があまり動かない時間帯も存在します。これは、為替市場への参加者が減少し、取引量が少なくなるためです。このような時間帯に通常通りの取引を行っても、利益を得るのが難しい可能性があります。そのため、特に重要な理由がない限り、以下に紹介する2つの時間帯での取引は避けることをお勧めします。これにより、無駄なリスクを避け、より効果的な取引戦略を実行することが可能になります。
6時~7時ごろ(日本時間)
朝の6時から7時の間は、オセアニア市場が開いていますが、市場の規模が大きくないため、相場の動きは基本的に活発ではありません。この時間帯は流動性が低く、投機的なトレーダーが市場に参入することがあります。
このような状況下では、相場が突然急騰したり急落したりするリスクが高くなり、非常に危険です。そのため、上級者を除くほとんどのトレーダーには、この時間帯の取引を控えることを推奨します。より安全な取引を求める場合は、東京市場がオープンする8時以降に取引を開始するのが良いでしょう。これにより、リスクを最小限に抑えつつ、より安定した市場環境で取引を行うことができます。
経済イベント前
米国の雇用統計や連邦公開市場委員会(FOMC)のような重要な経済イベントが発表される前は、市場が様子見の状態になることが一般的です。これは、これらのイベントの発表内容が今後の市場の値動きに大きな影響を及ぼす可能性があるためです。
この時期は市場の流動性が低下し、利益を得ることが難しくなります。そのため、経済イベントの発表前は取引を控えることが賢明です。イベントの発表後、市場に再び動きが見られるようになった時点で取引を開始することをお勧めします。このアプローチにより、市場の不確実性を避け、より安定した環境で取引を行うことが可能になります。
取引できない時間を挟む場合の注意点
土曜日の早朝から月曜日の早朝までの間、FX取引所は閉鎖されています。この2日間は、トレーダーにとって非常に危険な期間とされています。この危険性に気づかずに大きな損失を被り、FX取引から撤退するトレーダーも少なくありません。したがって、最悪の状況を避けるために、FX取引ができない時間を挟む際の注意点について理解することが重要です。この情報により、休業日前後のリスク管理をより効果的に行うことができるでしょう。
ロスカット
取引ができない期間中は、私たちトレーダーが新たな注文を出すことができません。このため、市場が急激に変動しても、損失を限定するための損切り操作が不可能になります。その結果、保有しているポジションの損失が拡大し、最悪の場合、ロスカット水準に達することもあります。ロスカットが実行されれば、結果として取引資金が大きく減少することになります。
このリスクを避けるためには、取引不可期間の市場変動に対する十分な準備と理解が必要です。
金曜日の夜
土曜日と日曜日は為替市場が閉じているため、取引が行えません。この間はポジションを自分で管理することができず、市場の急な変動に対応することが不可能になります。そのため、多くのトレーダーは大きな損失を防ぐ目的で、市場が閉まる金曜日にポジションを一斉に解消する傾向があります。
一方で、通貨ペアの価格が下落したタイミングで新たに通貨ペアを購入するトレーダーもいます。この結果、ポジションを解消するトレーダーと新規注文を出すトレーダーが同時に活動するため、金曜日の夜は価格の変動が特に激しくなることがあります。この時間帯の市場の動きには注意が必要です。
市場クローズまでにやるべきこと

日々の取引戦略だけでなく、市場がクローズする際の対策も重要です。
市場の閉鎖に向けて何の準備もせずにいると、大きな損失を被る可能性があります。この記事では、プロのトレーダーたちの行動を参考にして、FXトレーダーが市場が閉じる前に行うべき3つの重要なステップを紹介します。これにより、市場の閉鎖に伴うリスクを回避し、より安全で効果的な取引戦略を実行することが可能になります。
ポジションを持ち越すか検討する
市場が閉じる前に、「ポジションを持ち越すかどうか」を検討することが重要です。為替市場が閉まっている間は、新たな注文を出すことができず、市場の変動に対して無防備になります。これが利益につながる場合もありますが、反対に損失につながるリスクもあり、場合によっては資産を大きく減らすこともあり得ます。
持ち越しに関する明確な戦略がある場合はポジションを維持することも検討できますが、確固たる根拠がない場合は、基本的にポジションを持ち越さないことを推奨します。これにより、市場の閉鎖に伴う不必要なリスクを回避することができます。
ロスカット位置を決める
次には、「ロスカット注文をどの位置に設定するか」を決定しましょう。取引は月曜日の7時から可能ですが、この時刻には多くのトレーダーが注文を行うため、注文が約定するまでに時間がかかることがあります。その間にも市場は動き続けるため、約定までの間に損失が拡大するリスクがあります。
市場が再開する際には、ロスカット注文が優先的に処理される傾向にあるため、ポジションを持ち越す場合は、必ずロスカット注文を設定しておくことが重要です。これにより、損失を最小限に抑えることができます。
また、土日に発表される経済指標や最近の政治情勢を確認することも大切です。例えば、土日に重要な経済指標が発表される場合、市場は大きく動く可能性が高いです。そのような状況では、持ち越すポジションを減らすか、持ち越しを控えるなどの対策を取ることが望ましいです。
経済指標の情報は「FX 経済指標」で検索し、政治情勢については「通貨ペアの国名 ニュース」などで検索すると、関連情報を確認できます。これにより、市場の休業期間中に発生するリスクをより良く理解し、適切に対処することができます。
まとめ
この記事では、FX取引が可能な時間について解説しました。一般的に、FX取引は月曜日の7時頃から土曜日の6時頃まで可能ですが、取引所によって具体的な時間は異なりますので、詳細は各FX取引所の公式サイトで確認することが重要です。
取引不可時間を理解することで、リスクを抑えた取引を行うことができます。取引不可時間を把握することで、リスクが高まる前にロット数を減らしたりポジションを解消したりすることが可能になります。また、取引ができない時間を学習や振り返りに使うことで、他のトレーダーよりも早くスキルを向上させることができます。

