MFI(マネーフローインデックス)とは、価格の動きと取引量を組み合わせて分析するテクニカル指標です。この指標は、相場が買われすぎか売られすぎかどちらの方向の方向に流れているのかを判断するのに役立ちます。
この記事ではMFIについて解説していきます。
MFIとは
MFI(マネーフローインデックス)は、市場が買われ過ぎなのか、売られ過ぎなのかを判断するために使用されるテクニカル指標です。これは、価格の動きとそれに伴う取引量を同時に分析することにより、市場の流れの方向を評価します。
一方、RSI(相対力指数)も市場の過剰売買状態を判断するために広く利用されていますが、MFIとは異なり、RSIは価格変動のみを考慮します。この違いにより、MFIは出来高の情報も取り入れるため、一部の投資家からはRSIよりも正確だとされています。
この点が、MFIがボリューム系の指標とオシレーター系の指標の良いところを組み合わせていると考えられる理由です。ボリューム系の指標は取引量を分析するもので、オシレーター系の指標は市場の過剰売買状態を示すものです。MFIはこれら両方の側面を考慮に入れることで、市場の現状をより包括的に理解する手助けをします。

MFIの計算式
MFIは、次のような計算式によって算出されます。
TP = (高値 + 安値 + 終値) / 3
MF = TP × 出来高
PMF = 1本前のローソク足よりTPが上昇したときのMFの合計
NMF = 1本前のローソク足とTPが下落したときのMFの合計
MFI = (PMF / (PMF + NMF))×100
この計算方法により、取引量が少ない場合、MFIはより敏感に市場の変化に反応します。
一方で、取引量が多い場合は、MFIの反応は鈍くなります。
これが他のオシレーター系インジケーターとの主な違いとなります。
多くのオシレーター系インジケーターは価格の動きのみを分析し、取引量の影響を考慮しません。しかし、MFIは出来高を重要な計算要素として取り入れることで、市場の勢いをより正確に捉えることが可能になります。具体的には、取引量が増加すると、その日の価格変動はより重要と見なされ、その結果、MFIの数値は変化が少なくなります。逆に、取引量が少ない時には、少量の取引でも価格に与える影響が大きいとみなされ、MFIはより大きく変動します。
RSIとの違い
MFI(マネーフローインデックス)は、相対力指数(RSI)よりも迅速に市場の変化に反応する特徴があります。RSIが主に価格の上下動に基づいて計算されるのに対し、MFIは出来高も考慮に入れるため、より早い反応を示す傾向があります。これにより、MFIは同じ期間内で市場の過剰売買状態にRSIよりも先に到達することが多く、取引機会が増加する可能性があります。
ただし、この敏感さは、小さな価格変動にも反応してしまう可能性を意味します。その結果、特にレンジ相場の逆張り戦略ではMFIが強力なツールとなりますが、トレンドの初期段階や小さな価格動きからのトレンド変化を捉える際には、誤ったシグナルを発生させやすいです。
したがって、MFIを使用する際は、市場環境の正確な認識が不可欠です。市場の全体的な状況やトレンドの方向を理解し、MFIのシグナルを適切に解釈することが重要です。その上で、慎重に取引を行うことが、MFIを効果的に活用する鍵となります。
MFIの期間設定
MFIのデフォルトの期間設定は、14になっています。
一般的な分析には14が適しています。これにより、直近の市場動向、特に買われすぎや売られすぎの状況を効果的に捉えることができます。
さらに短期的な動きに焦点を当てたい場合、5から10の設定が有効です。これにより、より迅速に市場の変動をキャッチし、短期的な買いや売りの圧力を評価することが可能になります。
しかし、5以下に設定すると、指標の反応が過度に速くなりすぎることがあります。これは、実際の市場のトレンドよりもノイズに反応することを意味し、結果として分析が難しくなる可能性があります。したがって、5以下の期間設定は、特に注意深く扱う必要があります。このバランスを取ることで、市場の短期的な動きをより正確に把握し、適切な投資判断を下すことができます。
MFIの使い方
MFIは0から100%の範囲で変動します。一般的にMFIが80以上で『買われすぎ』20以下なら『売られ過ぎ』と判断します。
20%以下の場合: 売られすぎの買いサイン
80%以上の場合: 買われすぎの売りサイン
MFIと他のインジケーターを組み合わせた取引方法
MFIは優秀なインジケーターですが、100%ダマシがないとは言えません。
そのため、ダマシが少なく、MFIと同じく出来高の要素を含むインジケーターを同時に使用する事により、ダマシを回避していく必要があります。

MFI×Force Index
MFIと相性がいいオシレーター系インジケーターがForce Index(フォースインデックス)です。
Force Indexとは値動き、出来高、トレンドを回避するインジケーターです。
一般的には、
0ラインを上から下に抜けたらショート
0ラインを下から上に抜けたらロング
という見方をします。
MFIとForce Indexを使ってトレンド終了時を狙ってエントリーしていきます。
MFIが80以上から80以下に下がった時かつ、Force Indexが0以上から0以下になったときショート
MFI20以下から20以上に上昇した時かつ、Force Indexが0以下から0以上になったときロング
MFIとForce Indexを併用することで、エントリーの機会は減るかもしれませんが、誤ったシグナル(ダマシ)に遭遇する確率は大幅に低減します。これらの指標が同時に一定の条件を満たすことは、通常、トレンドの終了時にのみ発生します。
この手法では、トレンドが発生し、その勢いが弱まり始めたところで、市場が反転する時点でエントリーすることが基本です。このアプローチは、市場のトレンドが終わりを迎えて新たな方向に転換する瞬間を捉えることに重点を置いています。
このようにして、MFIとForce Indexの組み合わせは、より高い勝率を目指す取引戦略として検討する価値があります。もちろん、どの取引戦略もリスクを伴いますので、実際に市場で適用する前に十分なバックテストや検証を行うことが重要です。
まとめ
MFI(マネーフローインデックス)は、相対力指数(RSI)に比べて反応が早いオシレーター系のインジケーターです。正しい使い方をすれば、この指標を用いて利益を得ることが可能です。ただし、市場が過剰に買われているか売られているかを示すだけで逆張りすることが常に利益につながるわけではありません。
市場の全体的な流れを理解し、MFIを他のインジケーターと組み合わせて使用することで、より効果的な取引戦略を構築することができます。このように、MFIは市場の動きを把握し、適切な取引のタイミングを見極めるための貴重なツールとなり得ます。
市場分析やトレーディング戦略の一環としてMFIの活用を検討してみてください。
下記の記事では他のテクニカル分析ツールについても説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。


